以外とみんな知らない「袷(あわせ)」「単衣(ひとえ)」「夏物・夏着物(なつもの)」ってどう違うの?


小紋シックな柄の帯
着物に興味をお持ちの皆さん、
着物って季節にによって仕立てに違いがあるということ、
ご存知でしたか?
今回は、「仕立て」という視点から、あわせ(袷)、ひとえ(単衣)、夏物・夏着物の違いについて
まとめてみました。
さらにお悩みのお声が多い、着物着用時の暑さ対策についても調べています。
暑がりさんや汗っかきさん、更にこれから着物にチャレンジしたいと考えている方、必見です!
ぜひ、着物選びの参考にしてみてくださいね。

袷(あわせ)の着物とは?

記事を二枚縫い合わせた、裏地のある着物を袷(あわせ)と言います。
和服、といえば大半はこの”袷”着物。
裏地がついたこの着物は、ゆかたとは異なり透け感がなく、
着る時期がいちばん長いので、街でよく目にしていると思います。

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出典:http://www.bbth.co.jp/kisste/post-20/

上の写真は、袷着物の生地です。
表と裏の生地が異なり、裏地が付いていることがわかります。

袷(あわせ)、どんな時期に着るべきものなの?

一般的には、10月~翌年5月ごろまで、暖かい時期以外は着られます。
とは言っても、暑い時期に着てはいけない!というものではありませんので、
肌寒いな・・・と感じる初夏や早朝のお出かけなど、必要であれば着用しても問題ありません!

単衣(ひとえ)の着物とは?

単衣とは、上記で説明した袷(あわせ)の裏地が無いタイプの着物です。
裏地が無い分、軽くて涼しいのが特長です。

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出典:http://ameblo.jp/kimonoyatento/entry-12023884702.html

上の写真は、単衣の着物の生地です。裏地が無いことがわかりますね。

単衣(ひとえ)、どんなシーンに着るべきものなの?

6月や9月といった季節の変わり目や、真夏以外の暑い時期に最適です。
ただし、袷(あわせ)と同様、フォーマルなシーンは別として、身軽に着こなしたい時や、
夏以外でも暑いな・・と思う時など、汗ばむ時期以外でも活用OKです。

夏着物、夏物とは?

着物は時期によって「袷(あわせ)」「単衣(ひとえ)」という仕立ての違う着物をそれぞれ選ぶ、
ということがわかりました。
では、よく耳にする夏着物、夏物とは一体何なのか、どう違うのか?を説明したいと思います。
まず、夏着物とは、上記で説明した「単衣」と、さらに以下で説明する「薄単衣」のことを指します。
「薄単衣」と呼ばれる着物の種類は幾つかあり、
絽(ろ)や、紗(しゃ)、と呼ばれる透け感のあるように織られた絹のものや、サマーウールなど、
透け感のある生地の1枚仕立ての着物のことを指します。
ちなみに麻のものは透けていなくても素材的に夏物になります。
先ほど説明した通り、単衣が季節の変わり目に着用するのに対して、
薄単衣は7月、8月を中心とした盛夏に着用する着物です。

薄単衣、絽(ろ)の着物。
シマシマに透けているのがわかりますでしょうか?この シマシマは絽の仕立ての特長です。

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出典:http://ameblo.jp/kimonoyatento/entry-12023884702.html

下の写真のように、紗(しゃ)は網戸のように全体的に透けています。

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出典:http://ameblo.jp/kimonoyatento/entry-12023884702.html

単衣(ひとえ)との簡単な見分け方は、手を入れて透けて見えたら薄単衣で、
透けなければ単衣です。

時期に合わせて肌着も変わる!?暑さ対策はどうすれば良い?

時期によって、また夏の中でも盛夏と初夏・晩夏で
着用すべき着物が変わることがここまででわかりましたね。
寒い時期はたくさん着物の中に着込むことができますが、
夏着物を着る汗をかきやすい時期はどのような下着をチョイスして暑さ対策をすれば良いのでしょうか?
一般的な夏下着の選び方とオススメ下着についてまとめてみました。

夏肌着の選び方とは

透ける夏のきものは、長襦袢も夏ものに。
夏用の長襦袢は単衣仕立てで、素材は絽、紗、麻などがあります。
素材はきものに合わせると間違いがないでしょう。
今は単衣や透ける素材の両方に使える、 紋紗素材の長襦袢もあります。
引用:日本和装HP

見た目然り、また着心地の観点からも、夏襦袢も夏着物に合わせて涼やかな素材をチョイスすべきということですね。
そうはいっても暑がりで汗っかきの私に長襦袢は耐えられるのか・・・
そんな不安の声にお応えすべく、暑さ対策について調べてみました!

暑がりさんにオススメ!うそつき襦袢!

筒袖半襦袢と呼ばれる、衿が付いている半身のみの襦袢のことです。長襦袢代わりに着用することで
涼しく快適に過ごせる効果が期待できます!
衿がついているので、ここに衿芯を入れて、いかにも長襦袢を着ているが如く見せることができます。
透け対策としてペチコートやステテコをプラスして。

暑い盛夏も涼やかに!麻の襦袢!

高価ではありますが、1番涼しいと言われるのは麻の長襦袢です。
麻素材の着物に、麻の長襦袢は最強のタッグで、見た目はもちろんのこと
着心地もスーッと涼やかに着られること間違い無しです!
一般的に化繊の下着の方が暑く、ベトベトした張り付きを感じやすいようですので
暑がりの方は少々高価であっても天然素材、もしくは天然素材の配合割合が高いものをチョイスした方が良さそうです。
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参照:http://kimono-waku.com/shopdetail/016020000016/

意外と便利!保冷剤を忍ばせて!

ポケットタイプのタオルハンカチに保冷剤を入れて持ち歩くという荒技。
保冷剤はビニールコーティングのものよりも和紙のようなもので包まれたもののほうが、
水滴がつかず便利なようです。思い切って保冷剤を包んで帯枕にし、背中に忍ばせても◎。
画像はヘチマを使った帯枕。涼しそうですね〜。この中に保冷剤を忍ばせて!

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参照:http://ameblo.jp/okan58/entry-12171649006.html

着付で変わる!風を感じて涼やかに!

着付方法を少し工夫することで、風の流れを作り涼やかに過ごしましょう!
1.帯を下げ気味にして、脇下をあける
2.衿をいつもより少し抜き気味に
3.身丈を気持ち短く
夏下着にプラスして着付でも上の3つのコツを実践することで暑さ対策は万全ですね!

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いかがでしたか?
着物にも「袷(あわせ)」「単衣」、さらに「薄単衣」と、仕立てによって着用する時期が異なるということがわかりましたね。
そうはいっても、最近は早い時期から暑くなって、季節の変わり目を感じることなく冬を迎える・・・
なんていう気候もザラにありますから、無理をして頑なにルールを守るよりは、
臨機応変にチョイスした方が楽しいし、何より楽ですよね。
仕立ての違いをよく理解した上で、この夏の着物選びの参考にしてみてくださいね!

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