単衣きものについて知ってますか?


着物にも季節がある

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着物にも季節があるのをご存知でしょうか?

冬の合わせ、春から秋・・・時期に応じて衣替えをします。そういう意味では、着物って難しくみえますよね。
ある程度理解してしまえば着物の楽しさ、お洒落を今まで以上に楽しめます。
そこで、今回は季節の装い、特に「単衣」についてまとめてみました。

ぜひ参考にしてみてください。

単衣の着物って?

着物には、大きく分けて「袷(あわせ)の着物」「単衣(ひとえ)の着物」「夏着物」があります。
反物(表地)を着物に仕立てるときに、裏地類をつけるものを袷の着物つけないものを単衣の着物と呼びます。
また夏着物は、仕立て方は単衣の着物と同じですが、絽(ろ)・紗(しゃ)・麻といった透け感のある素材で作られたもののことを言います。

袷(あわせ)の着物

袷の着物
背中部分には、胴裏(どううら)という白い絹の生地がつきます。
すそには、八掛(はっかけ)というきものと同系色、または好みにより、きものに合った色の生地をつけます。
八掛には主に、写真のようにボカシの入った生地と無地タイプの2種類があります。

単衣(ひとえ)の着物

単衣の着物
胴裏・八掛といった裏地がつかない一枚ものの着物です。
ただし裏地がないため、座るときなどにヒップのラインが目立たないよう、居敷当(いしきあて)という生地をつけることもあります。

夏着物

夏着物
仕立て方は単衣の着物と同じですが、反物の素材が絽(ろ)・紗(しゃ)・麻といった、透け感のある素材で作られています。

出典:【きものエトセトラ】単衣の着物編

「単衣」は「袷」と同じ透けない反物に裏を付けずに仕立ている、ということですね!

単衣を着る時期

基本的には、6月と9月に着ます。7月と8月は、浴衣や夏きものを着ます。
着物季節の決まり事
出典:http://allabout.co.jp/gm/gc/413443/photo/1138419/
しかし、昨今は温暖化もあって、5月くらいから着るのもアリ!というようにしているようです。
ただし、お茶会などの正式な席では、基本通りがマナーです。

関連記事:髪型別!単衣にぴったりのヘアスタイル

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関連記事:本当にわかってる!?季節に合わせた正しい着物の選び方とは?

関連記事:以外とみんな知らない「袷(あわせ)」「単衣(ひとえ)」「夏物・夏着物(なつもの)」ってどう違うの?

 

 

 

単衣コーディネート

「単衣」と言っても奥が深く、
夏の単衣(6月)、秋の単衣(9月)があります。長襦袢・帯・小物選びも違ってくるようです。

長襦袢

6月の長襦袢

6月の長襦袢
6月に着る長襦袢は絽の生地です。
袖口は、表地を折り返して縫ってあります。
単衣の着物と同じ仕立て方なので、「単衣仕立て(ひとえじたて)」と呼びます。

9月の長襦袢

9月の長襦袢
(袷仕立ての場合の袖口の拡大)
秋に着る長襦袢には、絽の生地は用いません。
いわゆる長襦袢用の生地を「単衣仕立て」にするか、「袷仕立て(あわせじたて)」にするかのどちらかです。

6月の帯

6月の帯
夏へ向けて、見た目にも軽い素材の帯を締めます。
この時期に締める帯は、さわやかな雰囲気でやさしい色合いのものがよく合います。
6月の終わり頃には、夏帯を締めるのもおしゃれのひとつです。

9月の帯

9月の帯
落ち着いた色味が多く、いろいろなきものに合わせやすいのが特徴です。

半衿

6月の半衿

6月の半衿
6月には、長襦袢に絽(ろ)の半衿を付けて着ます。
絽は通気性が良く、涼しげな透け感が魅力的な生地です。きものから覗く半衿におしゃれをプラスすることで、ぐっと小粋な印象が深まります。

9月の半衿

9月の半衿
つるつるした生地の「塩瀬(しおぜ)」や、しぼのある「ちりめん」の半衿を使用します。このふたつは半衿の素材として最もポピュラーで、柄ものや刺繍ものなどのデザインが豊富なため、様々なおしゃれ遊びが楽しめます。

帯揚げ・帯締め

6月の帯揚げ・帯締め

6月の帯揚げ・帯締め
清涼感を感じさせる絽生地の帯揚げに、レース編みの帯締め。
瑞々しいレースの帯締めがキュっと夏らしさを引き立てるので、暖色系のきものにもよく合います。

9月の帯揚げ・帯締め

9月の帯揚げ・帯締め
夏物とは異なり、帯揚げはちりめん素材のものがとても多く、帯締めもまたデザインやカラーが豊富です。
色とりどりの組み合わせにより、きものや帯の表情をがらりと変えて楽しめます。

足袋

通年、一般的には綿素材の足袋でOK。単衣のために買い揃える必要はありません。ただし、盛夏の時には麻素材の足袋に変えても良いです。
出典:【きものエトセトラ】単衣の着物編

参考写真で見る、単衣のコーディネート

6月と9月が単衣の季節ですが、単衣の時期を少ない枚数の着物で乗り切るには、何といっても着まわし力=コーディネート力がポイントですよね!6月は夏物、9月は秋冬物といったように帯を含めた小物で変化をつけるのがオシャレ上手になりそうです。

帯で変化をつける!

サーモンピンクの単衣ですが、

6月の場合

6月の場合
出典:http://allabout.co.jp/gm/gc/380144/
白地博多帯、絽白帯揚げ、夏もの帯締め。夏らしくなりますね。

9月の場合

9月の場合
出典:http://allabout.co.jp/gm/gc/380144/
茶系博多帯+秋冬物帯締め帯揚げ。同じサーモンピンクの単衣でも、帯を変えるだけでぐっと秋らしくなりますね。

 

帯締めや帯揚げを変えるだけで、全体の雰囲気を変えることができるということですね!
同じ着物でも帯や帯結びによって、ガラっと印象が変わるってそれが着物の楽しさなのかもしれませんね!

 

単衣01

単衣02
出典:http://ameblo.jp/aymonk1108/entry-12074146659.html
白黒赤ですっきり色でコーディネート。単衣の着物と帯はシンプルでオーソドックスですが、小物使いで粋さを醸し出しています。正面と背ではこんなに違うのも着物の楽しいところですよね。

 

着物で十分に季節感を楽しめる

着物や帯の手持ちが少なくても、帯や小物を変えるだけで雰囲気もかなり違ってきますね。
着る機会の少ない単衣はなるべくシンプルな色、柄のものを選んでおくことがポイントになりますね。
小物や帯を合わせる時は6月にはなるべく爽やかな色を、9月にはこっくりとした濃い目の色を選ぶといいかもしれませんね。
色・柄だけでなく様々な素材感も楽しめる「単衣」は、情緒があってなんだか優雅な気持ちにさせてくれます。
日本の四季を感じられる単衣を着て、洋服のように着物を楽しではいかがでしょうか?

投稿者: 着物推進会員

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